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資産運用のイロハ第4章 ポートフォリオを作る

4-1 ポートフォリオって何?

商品を単体で選ぶ段階から、全体の配分として考える段階へ進むページです

ここまでの章では、株式や投資信託が どんな商品で どんな値動きやリターンを持つか を見てきました。次に考えるのは、それらを自分の目的に合わせてどう組み合わせるかです。ポートフォリオでは、正解の比率を当てることより、自分はどれくらいの値動きなら持ち続けられるか を確認しながら、全体の配分を決めることが大切になります。

このページで押さえたいこと
  • ポートフォリオは、商品をばらばらに選ぶのではなく、全体の配分として考えるものです。
  • 同じ商品を持っていても、比率が変われば資産全体の値動きは変わります。
  • 比率を決めるときは、期待リターンだけでなく、持ち続けられる値動きの大きさを見ます。
  • 年齢は手がかりの1つですが、目的や時間軸、本人の感じ方によって配分は変わります。

1. 商品一覧ではなく、全体の配分として見る

個別の商品を見ていると、つい「この商品は良さそうか」という評価に意識が寄ります。これは必要ですが、それだけだと 自分に合う持ち方か という問いが抜けやすくなります。株式や投資信託の特性を理解していても、それをどれくらいの比率で持つかによって、資産全体の値動きはかなり変わります。

商品選びと設計は別の問い
株式や投資信託の特性を理解したうえで、自分が許容できる値動きに合う全体の構成を考えます。
商品ごとに選ぶ米国株ファンド高配当ETF人気テーマ型話題のファンド中身が重なる?偏りに気づきにくい視点を切り替える全体を設計する株式50%債券25%預金25%全体のバランス役割と比率で構成する

2. 比率を決めるときは、自分が許容できる値動きを先に考える

ポートフォリオで最初に考えたいのは、期待リターンの高さだけではありません。先に置きたいのは、どれくらいの値動きなら自分は受け止められるか という問いです。ここでいうリスクは、第1章で見た通り、値動きの大きさです。数字としてのリスクだけではなく、実際に資産が大きく上下したときに、自分がどう感じるかが重要になります。

例えば、30%くらい資産が上下しても持ち続けられる と感じるなら、株式や個別株の比率を高めた設計も取りやすくなります。逆に、大きな値動きにハラハラするのは避けたい と感じるなら、債券や預金のような値動きの小さい商品を中心にした方が続けやすくなります。

株式比率を動かして、リスクとリターンの変化を見る
スライダーを動かすと、100万円を1年運用したときのレンジがどう変わるかを確認できます。
資産配分
守り重視成長重視
預金 12%
債券 38%
株式 50%
100万円の1年後のレンジ
100万 スタート
50100150
下振れ
954,656
期待値
1,046,640
上振れ
1,138,624

年間目安。株式リスク18% / 債券リスク5% / 相関ゼロの概念値で、実際の商品・期間・相関によって変わります。

3. 理想の配分は年齢だけでは決まらない

よく、「若いうちは攻めていい」 「年齢が上がったら守るべき」 という言い方を見かけます。これは考える手がかりにはなりますが、そのまま当てはめればよい単純なルールではありません。実際には、目的や時間軸、本人がどれくらいの値動きなら持ち続けられるかで、合う配分は変わります。

年齢だけでは、ポートフォリオは決まらない
年齢は一つの要素にすぎず、目的と本人が許容できる値動きで比率は変わります。丸の大きさが配分の大きさを表しています。
Aさん55歳退職資金とは別に余裕資金がある長く使わない資金を育てたい15年以上リスク許容度:高め株式45%預金20%REIT15%10%債券10%コモディティBさん38歳子供の教育費を5年で準備使う時期が近い資金を守りたい約5年リスク許容度:低め預金45%債券25%株式15%10%REIT5%コモディティCさん25歳独身・会社員長期で増やしたいが、大きな下落は苦手20年以上リスク許容度:中くらい株式30%預金25%債券20%REIT15%コモディティ10%

Aさんは55歳ですが、余裕資金を長く運用したいと考えていて、値動きも受け入れられるので株式比率を高めています。Bさんは38歳でも、使う時期が近い資金を意識して守りを厚くしています。Cさんは25歳ですが、若いから自動的に高リスクというわけではなく、値動きへの感じ方を踏まえてバランスを取っています。

ここで見たいのは「誰の配分が正しいか」ではありません。年齢、目的、リスク許容度が違えば、合理的な比率は変わります。だからこそ、他人の比率をそのまま真似するより、自分はどこまで値動きを許容できるのかなぜこの配分にしたのか を言葉で説明できることが大切になります。

ここまでで、ポートフォリオは商品一覧ではなく 全体の配分 として見るものだと分かりました。次は、分散を考えるときに見る3つの軸を整理します。

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