全世界株式とS&P500を両方持てば分散になる?
名前は違っても中身が大きく重なる商品をどう考えるかを整理するコラムです
全世界株式と S&P500 を両方持つと、「世界にも米国にも分けたから分散できている」と感じやすくなります。ですが、多くの全世界株式インデックスは米国株の比率がかなり高く、S&P500 を重ねると、実質的には米国比率をさらに厚くしているだけのことがよくあります。
このコラムで押さえたいこと
- 名前が違っても、中身が重なっていれば分散効果は限定的です。
- 全世界株式と S&P500 を併用すると、米国比率を上乗せする形になりやすいです。
- それが悪いわけではありませんが、
分散ではなく米国を厚く持つ戦略と理解した方が正確です。
なぜ重なるのか
全世界株式インデックスには、米国の大型株がかなり多く含まれています。S&P500 はその米国大型株の代表です。つまり、両方を持つと、S&P500 の主要銘柄を二重に持つ形になりやすいのです。
どんなときに問題になるか
- 自分では分散したつもりで安心してしまう
- どこへ偏っているか説明できない
- 下落時に「なぜ両方とも同じように下がるのか」が分からない
それでも併用してよいケース
併用が常に悪いわけではありません。たとえば、「全世界を土台にしつつ、米国を少し厚めに持ちたい」という意図があるなら合理的です。ただし、その場合は 分散のため ではなく 米国オーバーウェイトのため と理解しておく必要があります。
確認したい問い
- この2本を持つ理由を言葉で説明できるか
- 地域配分は意図どおりか
- 片方を減らしても目的は達成できないか
分散の確認は『商品名』ではなく『中身』で行います
商品名や分類だけでは、実質的な重なりは分かりません。主要な構成比率を見るだけでも、偏りの多くは見抜けます。
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