参照

数式集

資産運用のイロハで出てくる式を、株式・投資信託・ポートフォリオ・発展の順にまとめたページです

本文では式を最小限にし、ここでまとめて参照できるようにしています。式を覚えることが目的ではなく、何を測っているか どんな判断に使うか を確認するためのページです。

数式集の読み方
  • まず式の名前と 何を見る式か を確認します。
  • 次に、分子と分母、あるいは足し合わせる要素の意味を見ます。
  • 厳密な導出より、どんな判断に使う式かを優先します。

株式の基本で出てくる式

配当利回り
今の株価に対して、どれくらいの配当を受け取れるかを見る式です。
配当利回り = 1株配当 / 株価

利回りが高くても、それだけで安心とは限りません。配当の持続性は別に確認します。

取得利回り
自分の買値に対して、今どれくらいの配当を受け取れているかを見る式です。
取得利回り = 現在の1株配当 / 平均取得単価

今買うかどうかの比較には向かず、保有中の配当がどこまで育ったかを確認したいときに使います。

配当性向
利益のうち、どれだけを配当に回しているかを見る式です。
配当性向 = 配当総額 / 当期純利益

高すぎると、減益時に配当を維持しにくくなることがあります。

DDM(ゴードン成長モデル)
Dividend Discount Model の代表形で、将来の配当から今の株価が妥当かを考える式です。
株価 ≒ 来期1株配当 / (期待利回り - 配当成長率)

配当が安定して成長する会社では使いやすい一方、成長率や要求利回りの前提に強く左右されます。

PER
利益に対して株価が何倍まで買われているかを見る式です。
PER = 株価 / 1株利益

低ければ割安とは限らず、成長や安定性の弱さが反映されていることもあります。

PBR
純資産に対して株価が何倍かを表す式です。
PBR = 株価 / 1株純資産

低さに資本効率や成長期待の弱さが表れていることがあります。

ROE
株主資本に対して、どれだけ利益を生んでいるかを見る式です。
ROE = 当期純利益 / 自己資本

借入で押し上がることもあるので、ROIC と合わせて見ると読みやすくなります。

ROIC
事業に投じた資本に対して、どれだけ効率よく利益を出しているかを見る式です。
ROIC = 税引後営業利益 / 投下資本

本業そのものの効率を見たいときの補助線になります。

投資信託の基本で出てくる見方

トータルリターン
投資信託の見返りを、価格変化と受け取った分配金を合わせて見る考え方です。
トータルリターン = 基準価額の変化 + 分配金

分配金が出ていても、基準価額が大きく下がっていれば見た目ほど増えていないことがあります。

実質コストの考え方
表面の信託報酬だけでなく、運用にかかる費用全体を意識するための考え方です。
実質コスト ≒ 信託報酬 + その他費用

似た中身の商品なら、長期ではこの差が効いてきます。

ポートフォリオの基本で出てくる式

期待リターン
各資産の期待リターンを、保有比率で重み付けして足し合わせる式です。
期待リターン = Σ(w_i × μ_i)

どれくらい伸びを狙う設計かを見る入口になります。

分散
保有比率と共分散を使って、全体のぶれやすさを表す式です。
分散 = w'Σw

個別のリスクだけでなく、資産同士の重なり方が効いてきます。

シャープレシオ
取っているリスクに対して、どれだけ見返りがあるかを見る式です。
シャープレシオ = (期待リターン - 無リスク金利) / ボラティリティ

効率を見るのに便利ですが、危機時の崩れ方までは十分に表しきれません。

共分散
2つの資産が、一緒にどれだけ動きやすいかを量として表す式です。
Cov(i, j) = E[(R_i - μ_i)(R_j - μ_j)]

分散効果や全体リスクを考える土台になります。

相関
共分散を標準化して、同じ方向に動きやすい強さを見やすくした式です。
Corr(i, j) = Cov(i, j) / (σ_i × σ_j)

分散を見るときは、本数よりこの重なり方が重要になります。

発展的な理論で出てくる式

モメンタム
一定期間で価格がどちらへどれだけ動いたかを見る式です。
モメンタム = 過去一定期間の価格変化率

向きを見る式であり、荒さそのものは表しません。

ボラティリティ
値動きの荒さやぶれの大きさを見る式です。
ボラティリティ = リターンの標準偏差

上下どちらの方向かは示さないので、モメンタムと組で読みます。

ドローダウン
過去の高値から、今どれだけ下にいるかを見る式です。
ドローダウン = (現在価格 / 過去高値) - 1

勢いではなく、傷の深さや回復度合いを見るときに使います。

4ファクターモデル
市場、サイズ、バリュー、モメンタムの4要因で超過リターンを説明する式です。
R_i - R_f = α + β_m MKT + β_s SMB + β_v HML + β_u MOM + ε

市場全体だけでは説明しきれない動きを、複数の要因に分けて整理するときの補助線として使います。

平均分散最適化
期待リターンと分散のバランスを取って、効率のよい配分を探す基本式です。
max μ'w - λ × w'Σw

理論上は便利ですが、入力する期待リターンや相関の前提に強く依存します。

市場均衡リターン
Black-Litterman で使う、時価総額加重ポートフォリオから逆算した均衡期待リターンです。
Π = δΣw_mkt

期待リターンを主観だけで置かず、市場全体を起点にするための式です。

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