4-2 分散は『数』より『重なり』
分散の意味、中身の重なり、相関、実効的な分散の見方まで整理するページです
分散というと、銘柄数や本数を増やすことだと思われがちです。ですが実際には、同じ理由で動くものをたくさん持っても、思ったほど分散にはなりません。大事なのは 何本あるか より 何が重なっているか です。
このページで押さえたいこと
- 分散は本数より、地域・業種・資産クラス・値動きの重なり方で決まります。
- 同じ指数に近い商品を重ねても、実質的には集中が強まるだけのことがあります。
- 偏り自体は悪ではありませんが、意図せず偏るのが危険です。
重なりを見る視点
- 地域は重なっていないか
- 業種やテーマは偏っていないか
- 株式だけに偏っていないか
- 同じ局面で一緒に下がりやすくないか
相関まで見ると、分散の質が見えやすい
本数が多くても、値動きがよく似ているものばかりなら、悪い局面でまとめて下がりやすくなります。ここで見たいのが 相関 です。分散とは、違う名前を並べることではなく、悪いときに一緒に崩れすぎない組み合わせを作ることです。
見た目の分散と実質的な分散の違い
| 見え方 | 実際に起きやすいこと | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 銘柄数は多い | 同じ地域・テーマなら一緒に下がりやすい | 地域配分、主要保有銘柄 |
| 指数名は違う | 中身がかなり重なることがある | 連動先、上位構成銘柄 |
| 資産クラスが分かれている | 相関が高ければ思ったほど効かない | 悪い局面での動き方 |
実効的な分散という考え方
見た目の保有本数ではなく、実質的に何本くらいに分散できているか を考える視点もあります。重みが一部へ集中していたり、相関が高かったりすると、名目上は多く持っていても、実質的にはかなり少ない本数しか持っていないのと近い振る舞いになります。
ありがちな勘違い
- 商品数が多いほど安全
- 名前が違えば分散できている
- 業種が少し違えば十分
実際には、中身の主要保有銘柄や地域配分を見ないと、本当の重なりは分かりません。
偏りは戦略にも事故にもなる
米国を厚めに持つ、成長株を多めに持つ、といった偏りは、意図しているなら戦略です。問題なのは、自分では分散しているつもりなのに、実際には同じ前提へ重く賭けていることです。
分散は『違う名前を並べること』ではありません
本当に見たいのは、悪いときに一緒に崩れるものをどれだけ重ねて持っているかです。そこが見えると、分散の質が分かります。
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