資産運用のイロハ第3章 投資信託とETFを理解する

3-3 投資信託を選ぶときの確認ポイント

投資信託を、何に連動するか、コスト、中身の重なり、続けやすさの順で見るページです

投資信託は種類が多いので、人気ランキングやおすすめ一覧から入りたくなります。ですが、最初に見るポイントはある程度決まっています。何に連動するのか、そこで 商品国・地域 がどう分散しているのか、コストはいくらか、すでに持っている商品と重なっていないか、そして自分が続けやすいかです。ここで順番を持っておくと、商品数の多さに振り回されにくくなります。

このページで押さえたいこと
  • 投資信託は、商品として何を持つか 国や地域がどう分かれるか を先に確認します。
  • 似た中身なら、長期で効くコスト差を見ます。
  • 複数本持っていても、中身がかなり重なっていれば思ったほど分散になりません。
  • NISA の積み立てでも、商品数を増やすことより、目的に合う少数を継続する方が大切です。
  • 次の 3-4 では、中の株式は配当を出しているのに、インデックスファンド自体はなぜ無分配が多いのかを見ます。
投資信託を選ぶときの順番
人気順ではなく、中身 → コスト → 重なり → 続けやすさの順で確認する
1. 中身株式か債券か全世界か米国か2. コスト似た中身なら手数料差を比べる3. 重なり持っている商品と被っていないか4. 続けやすさ積み立てを続けられるか

1. まずは、「商品」と「国・地域」がどう分かれるかを見る

名前が同じでも中身は違う
同じ『全世界株式』でも、国ごとの配分はファンドによって大きく異なる
全世界株式ファンド A米国株 65%欧州株 25%新興国株 10%全世界株式ファンド B米国株 40%日本株 30%欧州株 10%新興国株 20%名前が同じでも配分が違う → 中身を確認して選ぶ

名前が似ていても、中身はかなり違うことがあります。最初に見るのは、どの指数や方針に沿っている商品かです。そのとき特に見たいのが、商品として何を持つのか国や地域がどう分かれるのか の2つです。株式中心なのか、債券も入るのか、全世界なのか、米国なのか、先進国なのかで、分散のされ方は大きく変わります。ここが曖昧なままだと、低コストでも自分が持ちたいものとずれていることがあります。

最初に見たい分散の軸
たとえば何を見るか確認したいこと
商品株式、債券、バランス型、REIT など値動きの性格が偏りすぎていないか
国・地域全世界、米国、先進国、新興国、日本など特定の国や地域へ寄りすぎていないか
重なりすでに持っている商品との共通部分本数を増やしただけで同じ中身を厚く持っていないか

指数名や方針が分かると、商品と国・地域の偏りが見えやすくなります。だから最初は、人気があるか より ちゃんと分散できているか を先に確認します。

2. 次に、コストと中身の重なりを見る

似た中身の商品なら、コスト差は長期で無視しにくくなります。短期では小さく見えても、10年、20年と積み重なると差が出やすいからです。ただし、コストだけ見ればよいわけでもありません。商品や国・地域を分けたつもりでも、すでに持っている商品と中身がかなり重なっていないかも一緒に見ます。

複数本持っていても、中に入っている企業や地域がほぼ同じなら、実質的には同じものを厚く持っているだけかもしれません。特に、全世界株式と S&P500 のように、一見違って見えて中身がかなり重なる組み合わせは要注意です。本数が多い = 分散 とは限らず、何を重ねて持っているかを見た方が実態に近づきます。

3. 本数を増やすより、続けられる少数に絞る

積み立ては、短期の正解を当てるためではなく、時間を分けて買うための仕組みです。毎月同じ商品を買い続ける理由は、未来を当てるためではなく、感情で大きく動かないためでもあります。だから最初は、分かりやすい商品を1本か数本に絞り、なぜそれを持つのか を言える方が大切です。

ここまでで持ちたいのは、投資信託を 人気順 ではなく 確認する順番 で見る感覚です。続きは 3-4 分配金を出さないインデックスファンドが多いのはなぜ? です。次は、中の株式は配当を出しているのに、ファンド自体はなぜ無分配が多いのかを整理します。

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