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資産運用のイロハ第3章 投資信託を理解する

3-5 投資信託を選ぶときの確認ポイント

投資信託を、中身、必要に応じたコスト比較、持っている商品との重なりの順で見るページです

ここまで、投資信託の中身、運用方針、分配金の扱いを見てきました。最後に、実際に投資信託を選ぶときの確認ポイントを整理します。人気ランキングやおすすめ一覧から入りたくなりますが、ここでは確認する流れを3つに絞ります。まず、その投資信託の 中身 を見て、どの国や資産に投資している商品なのかを確認します。似た商品がある場合は コスト を比べます。すでに投資している商品があるなら、最後に 重なり を見ます。

このページで押さえたいこと
  • 最初に見るのは、どの国や資産に投資している商品なのかです。
  • 株式中心なのか、債券中心なのか、複数の資産を混ぜているのかで値動きは変わります。
  • 似た中身の商品がある場合は、信託報酬などのコストを比べることもできます。
  • すでに持っている投資信託があるなら、中身が重なっていないかを確認します。
投資信託を選ぶときの順番
人気順ではなく、中身 → 必要に応じたコスト比較 → 重なりの順で確認する
1. 中身株式か債券か全世界か米国か2. コスト似た商品があれば補助的に比べる3. 重なり持っている商品と重なっていないか

1. まずは、どの国や資産に投資しているかを見る

名前が同じでも中身は違う
同じ『全世界株式』でも、国ごとの配分はファンドによって大きく異なります。
全世界株式ファンド A米国株65%欧州株25%10%新興国株全世界株式ファンド B米国株40%日本株30%新興国株20%10%欧州株名前が同じでも配分が違う → 中身を確認して選ぶ

名前が似ていても、中身はかなり違うことがあります。最初に見るのは、その投資信託がどの国や資産に投資している商品なのかです。株式中心なのか、債券中心なのか、株式と債券を組み合わせた商品なのかで、値動きの性格は変わります。

2. 似た商品がある場合は、コストを比較する

似た中身なら、コスト差が長期で効いてくる
いずれも同じ指数に連動するファンドでも、信託報酬が違えば長期のコスト差は大きくなります(100万円を保有し続け、運用益や積立を無視した単純概算)。
信託報酬100万円を20年運用したときの累計コストファンドA0.08%1.6 万円ファンドB0.22%4.4 万円ファンドC0.55%11.0 万円中身が同じなら、信託報酬の差がそのまま長期のコスト差になる

中身がかなり似ている商品が複数あるなら、信託報酬などのコストを比べることもできます。同じような指数に連動し、投資している国や資産も近いなら、長期ではコスト差が効くことがあるからです。

ただし、コスト比較はあくまで補助です。株式中心の商品と債券中心の商品、全世界株式と米国債券のように、中身が違う商品をコストだけで比べても、商品選びの答えにはなりません。まず中身を見て、似た商品がある場合だけコストを比べる、という順番にします。

3. すでに持っている商品との重なりを見る

本数ではなく、重なっている中身を見る
別々の商品に見えても、中に入っている国や銘柄が近いと、実質的には同じものを厚く持っているだけになります。
全世界株式米国63%欧州15%新興国10%S&P500米国100%NASDAQ100米国100%1/3 ずつ保有したときの実質の中身実質米国87.7%米国に約 88% 集中本数が多い = 分散 とは限らない。大切なのは「何を重ねて持っているか」

すでに投資信託を持っている場合は、新しく買おうとしている商品と中身が重なっていないかを見ます。複数本持っていても、中に入っている企業や地域がほぼ同じなら、実質的には同じものを厚く持っているだけかもしれません。

たとえば、全世界株式と S&P500 は別の商品に見えますが、どちらも米国株を多く含むため、重なる部分があります。本数が多い = 分散 とは限りません。大切なのは、何本持っているかではなく、何を重ねて持っているかです。

この重なりをポートフォリオ全体で見る話は、4-2 分散を考えるときの3軸 で整理します。全世界株式と S&P500 の重なりを具体的に見るなら、コラム 全世界株式とS&P500を両方持てば分散になる? も参考になります。

第3章はここまでです。次は 4-1 ポートフォリオって何? へ進み、投資信託を含めた商品を 何をどれだけ持つか という全体設計につなげます。

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