2-1 株とは何か
株式を持つことの意味、株主の権利、そして株式投資から得られる利益の仕組みを整理します
株式投資を考えるとき、まず押さえておきたい基本は、株とは単に「日々の値動きで儲けるためのチケット」ではなく、「会社の一部を所有する権利」 であるということです。
このページでは、株を持つことの意味や、投資家がどのような形で利益を得るのかという根本的な仕組みを整理します。
このページで押さえたいこと
- 株を買うことは、会社にお金を出し、その会社の一部を共同で所有するオーナーになることです。
- 株主は、会社が稼いだ利益から配当を受け取る権利や、株主総会で投票する権利を持ちます。
- 株式から得られる利益には、「株価の値上がり益(キャピタルゲイン)」と「配当や自社株買い(インカムゲイン)」の2つがあります。
- 銘柄を選ぶときは、「何で稼いでいる会社か」「値上がりと配当のどちらを期待するのか」「どんな状態になったら売るのか」をあらかじめ考えておくことが大切です。
1. 株を持つことは、会社の一部を所有すること
株を買うということは、その会社に資金を出し、共同オーナーの一人になるということです。毎日の仕事に直接関わるわけではありませんが、株主総会で会社の重要な決定に投票したり、会社が稼いだ利益の分け前を受け取ったりする権利を得ます。
したがって、株を買うときは「この会社はこれからも良い商品やサービスを提供し、利益を伸ばしていけるだろうか」という点を見極めることが基本になります。
個別の株を選ぶときは、次の3つの質問に答えられるかを確認してみましょう。
- どんな事業か: その会社は、誰にどんな価値を提供して利益を上げているか
- どこから利益を得るか: 「これからの急成長による株価の値上がり」を狙うのか、それとも「安定した利益からの配当」を狙うのか
- どんなときに売るか: どんな変化(競合の台頭、業績の悪化など)が起きたら、見立てが外れたと判断して売却するのか
2. 株式から得られる2つの利益
株主が得られるリターン(見返り)は、大きく次の2つに分かれます。
- 株価の値上がり益(キャピタルゲイン): 会社が利益を事業に再投資して成長し、売上や利益が拡大することで、株式市場での評価(株価)が高くなって得られる利益です。
- 配当や自社株買い(株主還元): 会社が稼いだ利益の一部を、現金として株主に直接配る「配当」や、市場から自社の株を買い戻して1株の価値を高める「自社株買い」によって得られる利益です。
まだ若い成長企業は、稼いだ利益のほとんどを事業の拡大に使うため、リターンは主に「株価の値上がり」になります。一方で、すでに事業が安定している成熟企業は、大きな設備投資が落ち着いているため、手元の利益から安定して「配当」を出す傾向があります。
自分が投資しようとしている会社がどちらのタイプなのかを理解しておくと、納得感を持って投資を続けやすくなります。
次節 2-2 株価はなぜ動くのか では、株価が日々どのように決まり、なぜ上下に動くのかを見ていきます。