資産運用のイロハ第2章 株式を理解する

2-4 配当とは何か

配当を、株のリターンの1つである株主還元として整理するページです

2-3 では、株価が動く理由は1つではないと見てきました。ここからは、株のリターンのもう1つの柱である 配当 を見ていきます。配当は、単に もらえるお金 とだけ捉えるのではなく、会社が利益をどう株主に還元しているのか という視点で見ることが大切です。

このページで押さえたいこと
  • 配当は、会社が利益の一部を株主に還元するしくみです。
  • 配当は株のリターンの1つですが、預金の利息のようにあらかじめ決まっているものではありません。
  • 配当がないこと自体が悪いわけではなく、再投資や自社株買いを優先する会社もあります。
  • 見たいのは、利益が 成長投資 財務の安定 株主還元 のどこに回っているかです。

1. 配当は、利益の一部を株主に還元すること

利益はどう使われるのか
会社が配当に回した分は、持株数に応じて株主に分配される
会社当期純利益300億円使い道配当総額100億円配当性向 33%(= 100億 ÷ 300億)社内に残す分200億円R&D・設備投資借入返済・手元資金 など1株あたり配当金100円(= 配当総額 100億円 ÷ 発行済み株式数 1億株)× 持株数で分配投資家(株主)投資家 A500株 × 100円50,000あなた100株 × 100円10,000投資家 B200株 × 100円20,000持株数に応じて同じ1株配当が届く

配当は、会社が利益の一部を株主に還元することです。会社が配当に回した金額は、持っている株数に応じて株主に分配されます。これは、株価の値上がりとは別に受け取れるリターンです。

株のリターンは、値上がり益配当 の両方から成り立ちます。値上がり益は株価が上がったときのリターンで、配当は保有しているあいだに受け取るリターンです。だから配当は、株を持つ魅力の1つではありますが、それだけで株の価値が決まるわけではありません。

2. 配当だけが、株主還元ではない

会社が利益を株主に返す方法は、配当だけではありません。たとえば自社株買いのように、発行済み株式数を減らすことで、1株あたりの価値を高める形もあります。会社によっては、配当を手厚くするよりも、成長のための投資や自社株買いを優先することもあります。

従って、配当がない = 悪い会社 と単純には言えません。見たいのは、その会社が利益を 成長投資 財務の安定 株主還元 のどこに回しているかです。成長企業では再投資を優先することが合理的な場合もありますし、成熟した企業では配当が重視されやすくなります。

3. 配当は、約束された利息ではない

ただし、配当は 約束された利息 ではありません。会社の利益や手元資金の状況、経営判断によって、増えることもあれば減ることもあります。したがって、預金の利息のように一定のものとして考えるのではなく、会社の状況に応じて変わるものとして見る方が自然です。

また、配当は入門的には その年に稼いだ利益これまでに積み上げてきた利益 をもとに支払われると考えると分かりやすくなります。だからこそ、配当を見るときは 今の利益で無理なく払えているか今後も続けられそうか を考えることが大切です。

そこで次は、配当利回りや取得利回り、配当性向といった数字をどう見ればよいのかを整理します。

続きは 2-5 配当をどう見るか です。次は、配当利回りや取得利回りをどう見ればよいのかを整理します。

このページの内容