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資産運用のイロハ第1章 土台を作る

1-1 資産運用って何をするの?

商品を選ぶ前に、お金の役割分担と、目的・時間軸・金額のゴールを整理するページです

資産運用を考え始めると、多くの人は 「今、何を買えばいいのか?」 という商品選びに真っ先に意識が向きがちです。ですが、自分に合った運用を実現するために最初に見るべきなのは、具体的な商品ではありません。まず整理すべきなのは、そのお金を 「いつ使うのか」「どれくらい減ると困るのか」「どの程度の金額まで増やしたいのか」 という前提条件です。この土台を先に固めておくことで、星の数ほどある金融商品の中から、今の自分に必要なものが自然と浮かび上がってきます。

このページで押さえたいこと
  • 最初に決めるのは、商品ではなく 目的 期限 金額の目安 です。
  • お金は 生活防衛資金 近いうちに使うお金 長期で育てるお金 に分けて考えます。
  • 役割と時間軸が決まると、候補にしやすい商品と外した方がよい商品が見えてきます。
  • 同じ商品でも、どれくらいの割合で持つかによって全体の値動きは変わります。

1. 商品選びの前に、判断の順番を変える

資産運用でよくあるのは、最初にS&P500や全世界株式(オルカン)など、SNSでよく見る商品やランキング上位の商品をそのまま買ってみることです。始めるきっかけとしては悪くありませんが、この順番だと値下がりしたときに 何のために持っているのか があいまいになりやすく、続けるか売るかの判断が、その日の気分に流されやすくなります。

大事なのは、まず お金の役割分担と目的 を決めることです。そのあとで、「その条件に合う商品は何か」を考えると、選び方がぶれにくくなります。

商品選びの順番を比べる
先に目的と時間軸を決めると、商品を見るときの判断軸ができます
よくある順番
1
人気の商品を探すSNSやランキングで気になる商品を見る
2
とりあえず買ってみる目的・期限・金額はまだ曖昧なまま
3
値動きが気になる下がったときに、どうすればいいか分からない
4
売るか続けるかで迷う判断する軸がないまま、日々の値動きに一喜一憂する
目的から考える順番
1
お金の役割分担と目的を明確にする
2
金融商品の特徴を理解する
普通預金国債投資信託REIT仮想通貨
定期預金社債ETF株式
リスク低リスク高
3
保有割合を考える
守り重視成長重視
預金 15%
債券 42%
株式 43%
期待リターン9.9%(+98,750円)
リスク±13.1%(±130,698円)

※ 100万円運用した場合の年間目安。実際の商品や相関によって変わります

4
納得して続けられる

2. お金の役割を3つに分けて考える

資産運用を考えるときは、手持ちの資金をすべて一括りにせず、使う時期や目的に合わせて3つのグループに分けるのがコツです。それぞれの役割ごとに、適した金融商品も変わってきます。

1. 生活防衛資金

まずは、万が一の事態に備える生活防衛資金を確保しましょう。急な病気や失業といったトラブルの際に自分を守るためのお金です。このお金で何より優先すべきは、利回りの高さよりも 「いつでも引き出せて、元本が保証されていること」 です。そのため、基本的には銀行の 普通預金 で持っておくのが最も安心です。

2. 近いうちに使うお金

次に、数年以内に使い道が決まっている近いうちに使うお金を区別します。住宅の頭金や教育費など、3年から5年以内に使う予定がある資金がこれにあたります。いざ使う段階になって資産が減っていると計画が狂ってしまうため、無理にリスクを取る必要はありません。定期預金国債、あるいは比較的安定した 社債 など、変動が小さく着実に守れる商品が向いています。

3. 長期で育てるお金

そして、10年や20年以上先まで使う予定がないものを長期で育てるお金と考えます。老後資金などがその代表です。これこそが、資産運用のメインとなるお金です。長い時間をかけてじっくり増やすことが前提なので、多少の値動きは受け入れながら、投資信託株式ETF(上場投資信託)、あるいは REIT(不動産投資信託)などを活用して、積極的にリターンを狙っていくことができます。

最初から完璧に分けられなくても構いません。大切なのは、当面の生活費や数年後に使う予定のお金まで投資に回さないことです。「しばらく使う予定がないお金」だけを、株式などのリスクのある商品で運用する。この線引きが第一歩になります。

3. 役割に合った金融商品を選ぶ

運用期間とリスクで見る金融商品マップ
左下ほど安全で短期向き、右上ほどリスクが高く長期向き。投資信託は商品によって幅がある
生活防衛資金近いうちに使うお金長期で育てるお金1年未満1〜5年10年以上運用期間 →元本保証変動小変動中変動大リスク ↑普通預金定期預金国債社債投資信託ETFREIT株式仮想通貨

役割とゴールが見えると、商品選びはかなり絞れます。たとえば、3年後に使う住宅購入の頭金なら、増える可能性よりも 減らさないことが大切です。この場合は、株式 よりも 預金国債 の方が自然な選択になります。一方で、20年以上先の老後資金なら、途中の値動きがあっても、株式投資信託 を候補にしやすくなります。

最後に見るのは、「何を持つか」 だけでなく 「どれくらい持つか」 です。たとえば100万円のうち20万円を株式で持つのと、80万円を株式で持つのとでは、ポートフォリオ全体の値動きの幅は大きく変わります。どのお金を、どれくらいの期間、運用に回すのかが見えたら、次は各商品のリターンとリスクを見ていきます。

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