1-2 リスクとリターン
リターンとリスクをどう見て、どんな持ち方なら続けられるかを整理するページです
1-1 で どのお金を運用に回すのか を整理したら、次は各商品の リスク と リターン を見ます。株式や投資信託には 増える可能性 がある一方で、途中で下がる可能性 もあります。だから 1-2 では、どれくらい増えてほしいのか と どれくらいの値動きなら受け入れられるのか を一緒に考えるための基準を先に整理します。
- リターンは
値上がり益とインカムの合計で見ます。 - リスクは「危険」ではなく、途中の
値動きの大きさです。 - 高いリターンを狙うほど、リスクも大きくなりやすいです。
- 大事なのは
増えそうかより下がっても続けられるかです。 - 分散は、受けるリスクを薄めるために使います。
1. リターンは、値上がりだけではない
資産運用で得られるリターンは、大きく分けると 値上がり益 と インカム です。値上がり益 は買った価格より高く売れることで得るリターンで、インカム は配当や利息のように保有中に受け取るリターンです。大事なのは、この2つを合わせて見ることです。
株式なら株価の上昇に加えて配当、債券なら利息収入がリターンの中心です。同じ 年5%くらい増えてほしい でも、値上がり中心なのか、配当や利息を含むのかで持ち方の感覚は変わります。まずは この商品は何によって増えるのか を見ます。
ただし、高いリターンを狙うほど、途中の大きな下落や長い回復待ちも受け入れる必要があります。目標に対してリスクが重すぎるなら、商品を変えるだけでなく、目標額、積立額、運用期間を調整する方法もあります。1-1 で整理した 時間 と 金額 に戻って考え直せることが大切です。
2. リスクは、どれくらい値動きが大きいか
資産運用でいうリスクは、まず 途中の値動きの大きさ と考えるとつかみやすいです。たとえば100万円を運用するとき、リスク 10% なら90万円から110万円くらい、リスク 50% なら50万円から150万円くらいまで動くイメージです。リスクが大きい商品は、1.5倍になる可能性がある一方で、半分になるような下落もありえます。大事なのは 増える可能性 だけでなく、その値動きを自分が許容できるのか です。
見るべきなのは単なる振れ幅だけではありません。ボラティリティ は日々の値動き、最大下落 は厳しい場面でどこまで下がるか、回復時間 は元に戻るまでどれくらいかかるかを表します。リスクを見る意味は、危ないから避ける ためではなく、その値動きを自分が許容できるのか を確かめるためにあります。
分散は、損失をなくす方法ではなく、受けるリスクの偏りを小さくする方法です。時間分散 は買うタイミングの偏りを、銘柄分散 や 資産分散 は1社、1国、1資産への集中を抑えます。ただし、市場全体が下がる局面の痛みまでは消せません。分散は 何でも安全にしてくれる仕組み ではなく、薄められるリスクと残るリスクがある と理解しておく方が実態に近いです。
ここまでで持ちたいのは、正解の数字ではありません。何年使わないお金を運用するのか どれくらい下がると負担が大きいのか 値上がりと配当や利息のどちらを重視するのか を、自分の言葉で考えられるようになることです。
3. 次に見るのは、商品ごとの差
ここまでで、リターンとリスクを見るための基本的な軸がそろいました。次の 1-3 主な商品のリスクとリターン では、預金、債券、株式、REIT などを同じ軸で比べながら、どの商品がどんな役割を持ちやすいのかを整理します。